伊東良徳の年間300冊読書日記

専門書からHな小説まで手当たり次第に雑読します

ふらっとアフリカ

 1995年10月から5年半毎日新聞記者としてアフリカに駐在していた著者が、60歳となり定年となった2021年4月にコロナに罹患して退院するとき、あとはやりたいことだけをやろうと考えてアフリカ再訪を思い立ち、2023年11月7日~2024年4月5日と同年11月8日~2025年3月14日の2回アフリカを旅した際の旅行記とエッセイ。

 著者が30歳後半を過ごしたもののその後四半世紀訪れることもなかったアフリカ旅行を切望した趣旨は、今ひとつわかりませんでした。人々の人情、助け合いの精神、緩い時間などが描かれるのかと思いましたが、もちろんそういう描写は多々あるものの、そうでもない裏切りや怒り、暗い思いなども同じように描かれていて、ある種の楽園というイメージでもありません。いろいろなことを合わせて、水が/性が合うというのでしょうけれども、頭ですっとわかる感じはしません。なんとなく、なんでしょうね。

 書かれた媒体が複数のためか、前半は著者の旅行を日を追って綴り、後半は時期の前後とか流れを感じないテーマ別的な記事になっていて、通し読みしていると途中で流れが止まる感じがします。

 

藤原章生 毎日新聞出版 2025年7月30日発行

毎日新聞」連載、「点字ジャーナル」「ウェッジ・オンライン」掲載